2016年3月24日木曜日

二宮正治小説:安倍総理のため息:第4回

 安倍晋三は遅い夕食を取りながら、今後の事を考えている。

「思えは体調不良で政権を投げ出した後のぼくの見方は麻生先生しかいなかった。麻生先生は失意のぼくをずっと励まし続けてくれた。本当に恩人だ。だが消費税の事ではかなりつらい思いをさせてしまった。今度再延期となると、また麻生先生につらい思いをさせる。だが、日本の将来を考えると麻生先生の顔色ばかり伺ってもいられない」

 晋三はフーとため息をついた。

「消費税をあげるべきか、延期スべきがそれが問題だ」

 晋三は心の底でこう呟いた。

「あなた、リラックス、リラックス」

 妻の昭恵が晋三にこう言う。

「総理大臣って孤独だよ」

 晋三のこの言葉に妻の昭恵は、

「負けないで」

 こう励ますのだった。

晋三は、

「分かっている」

 昭恵の目を見て微笑んだ。

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