陽子はまだ自分の中学校の女性の先輩が自ら命を断った事のショックから抜け切れてい
ない。
幼馴染の明夫と酒を酌み交わしながら、
「こうやって広島市安芸区矢野大井地区の人間は世界の人々の冷たい視線を浴びて末代ま
で生きていかなければいけないの」
こう愚痴をこぼした。
「おれたちの宿命だ」
明夫の目には涙が。
二人はどちらからともなく激しくお互いの体を求めて抱き合った。
明夫は陽子の首筋にやさしくキスをした。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ」
陽子の口から激しい喘ぎ声が洩れた。
明夫は優しく陽子の背中を撫でた。
「あああ、あああ、ああああああ、あああ」
陽子は激しく身をよじる。
「気持ちいいかい」
「とっても」
二人の愛の儀式は続く。
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