2017年1月31日火曜日

現代日本人文芸:二宮正治小説:二十歳の女性の愛と性:陽子の場合:第10回

 陽子は友達真理の恋人健と愛し合う事がどれほど危険である事かよく分かっていたが、

自分の理性が欲望に勝てなかった。

物語は始まったのだ。

健の陽子への愛撫は優しいが激しいものだった。

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、」

 陽子は身を捩って歓喜の声をあげた。

頭から真理の事は消え失せていた。

「もっと、もっと、もっと、もっと」

 陽子は大胆な女になっている。

健は陽子の秘部を自分の舌で愛撫し始めた。

「そこ、そこ、そこ、そこ、そこ」

 陽子は激しく喘ぐ。

「気持ちいい、陽子」

「とっても。もっと、もっと、もっと」

 陽子はさらなる愛をせがむ。

健の愛撫は激しさを増した。

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、」

 陽子はまた身を捩って喘ぐ。

2017年1月30日月曜日

現代日本人文芸:二宮正治小説:二十歳の女性の愛と性:第9回

 陽子は自分の愛と性に苦しむ毎日が続いた。

「素晴らしい愛と性を求めてさまよい歩くが私には喜びのある愛がない」

 この思いでいっぱいだったのだ。

そんな時、真理の恋人健とばったり会った。

「ああ陽子ちゃん、久しぶりだね」

「そうね」

 陽子と健は話が弾んだ。

健はいきなり、

「おれずっと昔から陽子ちゃんが好きだったんだ」

 こう言って迫ってきた。

「そんな事言われても」
 
 押し問答が続いが陽子は健の激しい情熱に負けた。

気がついたら、愛の儀式が始まっていたのだ。

「ああ陽子」

「健・・・・」

 健は陽子の首筋に優しくキスをする。

「ああ、ああ、あああああ、ああ」

 陽子は激しく身悶えした。

2017年1月29日日曜日

現代日本人文芸:二宮正治小説:二十歳の女性の愛と性:第8回

 陽子は自分の初体験が満足できるものでははなかった事に苛立ちを覚えていた。

「必ず愛の喜びを得る」

 こう誓ったのである。

ある週末の夕暮れ時、公園を通って家路を急いでいると、

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ」

 と女性の激しい喘ぎ声が聞こえてきた。

声がする方向を見ると同級生の真理が男性にまたがって激しく腰を揺さぶっていた。

 時折激しく男性の口を舌を絡ませて吸っている。

「真理は普段は大人しいのにどこにこんな激しい情念が潜んでいたんだろう」

 陽子は人は見かけによらないと改めて思うのだった。

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、」

 真理の喘ぎ超えが一段と激しくなった。

男性も真理に合わせるかのように、

「あああ、あああ、あああ、あああ、あああ」

 激しく喘ぐ。

二人の腰が激しくうごめいていた。

陽子の秘部は激しく濡れていた。

2017年1月28日土曜日

現代日本人文芸:二宮正治小説:二十歳の女性の愛と性:第7回

 陽子は誘われるままに中年男性とホテルに入った。

「なるようになれ」

 こう思ったのだ。

この中年男性は四十歳の割にはいい体格をしていた。

この中年男性は全身全霊で陽子の体を愛撫してくれた。

陽子も必死で感じたふりをした。

「気持ちいい」

「うん、とっても」

 男性はひどく嬉しそうだった。

陽子の醒めている心を知る由もない。

陽子は必死で感じたふりをした。

男性は必死で陽子を愛してくれた。だが、陽子に感動はなかった。

あるのは虚しさだけである。

「女の子はみんなこんな思いをするんだろうか。むなしい」

 陽子はネット検索で女の子の初体験を調べた。

「初体験は素晴らしかった。感動の涙が出た」

 この文章が目に止まった。

「うらやましい、よし、初体験をやりなおそう」

 陽子は初体験をやり直す決意をしたのである。

2017年1月26日木曜日

現代日本人文芸:二宮正治小説:二十代の女性の愛と性:第6回

 陽子は同級生の真理とその恋人の激しい愛の交歓を見て、

その激しい赤裸々な姿が頭から離れなくなった。

毎日自分の敏感な部分を自分で慰める日々が続いたのである。

しかし何か物足りない。

「私も男性を愛する事にする」

 意を決した陽子は自分から男性を釣って、愛の儀式をとり行う事にした。

ある週末繁華街を陽子は歩いた。しかし誰も声をかけてこない。

五時くらいから歩いているが、気がつくともう日が暮れて夜の帳が当たりを覆っている。

「おねえちゃん、素人がこの辺で商売しちゃあダメだ」

 陽子はこうそのスジの人に声をかけられた。

「こわい、どうしよう」

 恐怖に駆られた陽子は必至でその場所を逃げた。

息を切らせて立ち止まっていると、車から中年男性が声をかけてきた。

「おねえさん、食事でも一緒にするか」

 陽子は一瞬迷ったが、次の瞬間首を縦に振った。

物語は始まったのだ。

2017年1月25日水曜日

現代日本人文芸:二宮正治小説:二十歳の女性の愛と性:第5回

陽子の目の前で起きている愛の儀式は終わらない。

それどころか激しさを増すばかりである。

高校の時は大人しい印象だった陽子の同級生真理は恋人と激しく愛し合っている。

下半身をむき出しにした真理は恋人に乗っかかって激しく腰を振り始めた。

「あああああ、あああああ、真理、いい、いい、いい、」

 男性が喘ぐ。

「もっと気持ちよくしてあげる」

 真理は大胆である。

いっそう激しく腰を振り始めた。

「いい、いい、いい、いい、」

 男性が激しく反応する。

この声に刺激されたのか、真理も、

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ

 激しく声をあげはじめた。

陽子は人前もはばからず自分の秘部を指で刺激するのだった。

「ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ」

 陽子も激しく喘ぐ。

2017年1月24日火曜日

現代日本人文芸:二宮正治小説:二十歳の女性の愛と性:第4回

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、健」

「うん、あああ、あああ、あああ、真理」
 
 陽子の同級生の真理と健は陽子に見られているとは知らず、

激しく愛し合っている。

寒い一月の終わりに二人のお尻はむき出しになっていて、その腰はひとつになろうとして

うごめいているように見える。

燃え上がっている真理は健の耳を噛んだ。

「ああ痛い」

 健はこの声をあげたが、その声が甘酸っぱく気持ちの良さそうな声である。

次に真理は健の敏感な部分をつかんで優しく上下に動かした。

「ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、」

 健は激しく身悶える。

陽子は自分でも気がつかない間に自分の敏感な部分をまさぐっていた。

「ああ、だれか私を愛して」

 陽子はこう呟いた。

目の前の同級生の愛の交歓はまだまだ続く。 

2017年1月23日月曜日

現代日本文芸:二宮正治小説:二十歳の女性の愛と性:第三回

「私も素敵な彼氏を見つけて愛し合いたい」
 
 陽子はこう思いながら公園を横切って帰宅していると、木々に覆われたベンチから女性の喘ぐ声が聞こえてきた。

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ」

 激しく喘いでいる。

「あ、高校の時同級生だった真理だ」

 陽子は目の前の男女の行為に釘付けとなった。

真理は大胆にも恋人の敏感な部分を口で愛撫していた。

男性は真理の愛撫に激しく反応している。

「あああああああ、あああああああ」

 物凄い愛の交歓である。

今度は男性が真理の敏感な部分を愛撫し始めた。

「ああああダメ、、ダメ、あああああああ」

 真理は身をよじっている。

陽子の秘部ははげしくうるおい始めた。

「ああ、どうしよう。私、足が動かない」

 真理と恋人との激しい愛の交歓は続く。

2017年1月21日土曜日

現代日本人文芸:二宮正治小説:二十歳の女性の愛と性:第2回

 陽子は中学校の時から成績はトップクラスだった。学校推薦で広島でも名門の大学へと進学した

のだ。

「私に無いのは恋人だけだ」

 こう思うと虚しかった。

広島では女子大生はみんなカープ女子をやっていて、気のあった仲間たちとマツダスタジアムに出

かけてカープを応援している。球場で男性と仲良くなり恋仲になった女の子はなぜか幸せそうであ

る。

「私の前に素晴らしい恋人は現れないのかな。恋人が欲しい」

 陽子は毎日のようにこう思うようになっていた。

一月の冬の寒い夜陽子はあてもなくうら寂しい夜道を歩くのだった。

「誰か声をかけてくれるかも」

 この思惑があったのだ。

だが、冬の寒い夜に歩いている男性など皆無である。

「だれか来い」

 陽子は二時間待った。

遠くからほろ酔い加減の男性がやっている。

「ものにしよう」

 陽子はこぶしを握りしめた。 

2017年1月20日金曜日

現代日本人文芸:二宮正治小説:二十歳の女性の愛と性:第1回:新連載

 陽子は広島で暮らす普通の二十歳の女子大生だ。

今年の1月9日に成人式を迎えた。

「私は大人の儀式を迎えた」

 自分の人生を振り返って感慨深かった。

「すべては自分の思い通りの人生を送れた。ただ・・・・・・・」

 陽子は自分の人生に満足していた。

だが陽子には満たされぬ思いがある。

「恋愛経験がないのだ」

 今まで生きてきた自分の人生で彼氏がいた事がないのである。

「今から素敵な恋愛ができる」

 こう言って自分の心を慰めた。

が、しかし、同級生が楽しそうに彼氏と歩いていると、

「激しい嫉妬心」

 これが湧き上がってくる。

「何で私はもてないんだろう」

 陽子の心は荒れはじめていた。

                                 続く 乞うご期待!